子どもはかぜをひくものです。

 

 お父さんやお母さんがそうだったように、小さいお子さんはよくかぜをひきます。かぜをひくたびに、抵抗力(免疫)を身に付けて、だんだん丈夫な体になっていくのです。かぜをひいたとがっかりしないで、かぜをうまくやりすごす努力をしてください。

  かぜに抗生物質は必要ありません。

 

 かぜはウィルス感染ですので、からだの免疫の力が抗体をつくりあげて治していきます。お薬を飲むのが苦手であまりのめなくても、かぜで発熱したあと2〜3日で熱が下がり元気になったという話や、おとなの方でかぜをひいても病院にいかずに治したという話をよくききますがそれは自分の免疫の力がウィルスに勝ったということです。ヒトはかぜを昔からそうやって自然になおしていたのです。かぜの発熱のときに抗生物質を希望される患者さんがおられますが、抗生物質は細菌に対してのみ作用しウィルスには効きませんので、かぜ=ウィルス感染のときには抗生物質は必要ありません。

※現在、わが国では抗生物質を使いすぎたために出現する多剤耐性の肺炎球菌やブドウ球菌が大問題になっており、感染症の専門家、臨床医は理由のない安易な抗生物質投与をできるだけしないように心がけています。

  いわゆるかぜ薬について

 

 それでは病院でもらういわゆるかぜ薬とはどういうお薬なのでしょうか?かぜでひきおこされた症状(のどの痛み、咳、痰、鼻水、頭痛)を少し軽くすることができるようにするお薬で、ウィルスをやっつける薬ではないのです。

  病院を受診する必要性について

 

 ただ、経過中に一度はお医者さんにみてもらった方がよい理由としては、脱水などの重症度の判断をしてもらえることと、かぜのような症状でも実は、かぜではない溶連菌感染症や細菌性扁桃炎、肺炎、中耳炎などの細菌感染症のことがあるからです。もしそうだったら気付くのが遅れてしまい、重症化させてしまう可能性もあります。また、生後2〜3ヶ月までの赤ちゃんの場合は細菌に対する抵抗力が弱く、またかぜでも喉頭炎や急性細気管支炎などをおこしやすく重症になりやすいと考えられます。2ヶ月までの赤ちゃんの38℃以上の発熱は小児科の我々にとって緊張させられる場面です。赤ちゃんのかぜの場合は1日以内に早めに受診して下さい。このような病気の場合はちゅうちょせず抗生物質を投与します。

  かぜにかかってしまったら

 

 大人は無理をしてしまうことがありますが、こどもは無理は禁物です。かぜにかかるのは疲れなどで体力が落ちてウィルスの勢いに負けてしまったためです。そのあとにも発熱などでさらに体力が消耗しますから無理を続けると大病につながります。安静と水分の摂取を心がけて、治ってから数日も含めてくれぐれも無理をさせないようにして下さい。


お大事に!

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